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「いやぁ~格好悪い姿を見せてしまったな。すまない」
一輝達の向かいに座り、ワハハと笑いながら話すのは先程の大男、マリの父親である。
「いえ、むす「格好悪いと言うより情けない…いや、不様な姿ね」
またもやミリアに言葉を遮られた一輝。ただ、普通ならイラつく場面なのだが
[なんか……いいな]
マリと会話しているような懐かしさを感じ、自然と笑みをうかべていた。
「おっと、もうこんな時間だわ。マリの所には明日案内するわ。今日はゆっくりしていってちょうだい」
「晩飯も腕に縒りをかけるから楽しみにしていろよ!ワハハハハ!!」
しばらく話をしていると、二人はそう言い残して、いそいそと仕事に戻っていった。
「面白い両親だね」
「……ユニーク…」
「…………そうだな」
話してる間も二人は一輝達に笑い声以外口にさせることはなかった。
自分の娘の事で話が出来たのが余程嬉しかったのだろう。
少なくとも一輝達にはそう見えた。
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