6 鬼ごっこ

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  『わるいねこめ   つめをきれ  やねからおりて   ひげをそれ  ねこ ニャーゴ  ニャーゴ ねこかぶり  ねこなでごえ  あまえてる  ねこごめんなさい  ねこごめんなさい  ねこおどかしちゃって  ごめんなさい  ねこよっといで  ねこよっといで  ねこかつぶしやるから  よっといで』  世辞にも美味いとは言えないダミ声がビリビリと空気を揺らしているせいか、鳥肌が立ってきた。 (そ、そんな歌詞なんだ……)  この状況をどうしたらいいものか。一緒に歌った方がいいのか、踊った方がいいのかな。  そんなことを本気で悩み始めた直久は、ゆずるに救いを求めて、その顔を覗きこんだ。  が、すぐに、はっと息を飲む。ゆずるの表情はいついなく険しいものだった。
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