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少女は全力疾走に切り替えた。
すぐに息が上がる。
足がもつれて、転びそうになりながら、必死で走った。
もうすぐ家だ。
大丈夫、このまま走って家に飛び込めば、兄が何とかしてくれる。
それでも、どんどんと近づいてくる気配に比例して、恐怖は増大していく。
怖い。
怖い、怖いよ!!
助けて、お兄さま!!
家が見えた。
もうちょっと。
もうちょっと。
体力も限界だ。
息が苦しい。
横腹が痛い。
あと数歩。
もうすぐ、兄のもとへ。一番安全な、兄のそばにたどり着く。
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