追憶のあの日。

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――3年前。 今日は高校の入学式。 周りの浮かれムードとは一変して気温とテンションは物凄く低い。 別に高校生活に大して期待もしていない。中学も高校も大して変わりはしないだろうに。 それなのに、何がおめでたくてあんなにはしゃいでいるのだろう? 偏差値の高い学校じゃないし、何か特筆すべき点があるわけでもない。 中の下ランクの私立高校なのに…。 しかも、この柊高校は小高い丘の上に建っていて、長い坂を登って登校しなければならない。 家から近いからという理由だけで選んだのに、この坂は果てしなく面倒くさい。 っとまぁここで愚痴った所でしょうがない。 早くこの心臓破りの坂MkーⅡを登らなければ遅刻してしまう。
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