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後日、生徒会長が来ると何故か俺にだけ美夏さんから連絡が来たので(その事に麗香と希は腹を立てていた。)放課後、生徒会室へ向かう事になった。
「全く、何故美夏さんは竜斗さんだけにメールを送ったですか…。 納得がいきませんです。」
弁当の卵焼きをぱくつきながらぷんぷんしている希。
えらく可愛かったりする。
「ほんとっ! 美夏さんはもしかしたら竜斗が気にいっちゃったのかなぁ…」
何故か、しゅんとする麗香。
しかし、弁当を食べる手は休めない。
ちゃっかりしている奴だ。
「俺だって聞きたいさ、まぁ、最近意味のないメールは貰うんだけど…」
俺はうっかり美夏さんとプライベートでメールをしている事を口に出してしまった。
「むっ、今なんておっしゃいましたか? 美夏さんとメールをしているんですか?」
「それは聞き捨てならないわ。 どんなメールをしてるのぉ?」
ずいずいと迫る麗香と希。
お前ら顔近いって!
「えっと…だな…。 大したメールはしてないぜ? 一方的なメールだし…俺だってそこまで真剣にメール返してないから…」
俺は苦し紛れに言い訳をする。
しかしそう簡単に見逃すような二人でない事は、麗香はもちろん、希でさえこの二週間と少しで見抜いてしまった。
「あやしいですぅ! なら、何故そんなに焦っているですか? もしやいかがわしい内容のメールなんですか?」
「うぅ…竜斗…そんな事しないよね?」
希は妙に食いついて来て、麗香は涙目になって俺を見あげて来る。
すいません。二人とも、めちゃくちゃ可愛いっす…
「さぁ! やましい事が無いのなら、昨日の美夏さんとのメールの内容をおとなしく見せるですっ!」
「私は竜斗の一番の幼馴染よっ! 私にだって見る権利はあるわっ!」
仕方なく俺はポケットから携帯を取り出し、希たちに差し出した…瞬間手元からは携帯が消え、希の手の中に収まっていた。
希…なんて早技を使うんだい?
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