第七十一章…Sunny Day

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「納得いかない、という顔をしているな。何、そう難しく考えることはない。答えは至って単純だ。その子とそいつでは、ただ生まれる時代が違っていた」 「時代?」 「世代と言い換えてもいい。君の狙う化け物が第一世代とするなら、弟さんが倒した子は第二世代だ。それらを産み出すために犠牲になった命の数、それが同じだと思うかい?」 「……つまり、ノウハウの有無ってことか?」 「そう。その子を産み出すには、それ相応の前例があった。マニュアルと言ってもいい。要するに、それらが散々受けただろう何の意味も成さない措置を、その子は受けずにすんだわけだ」 どうすれば効率よく能力を維持できるか。 どこまでなら実験に耐えられるか。 あらかじめわかっていたなら試す必要などない。 ただ、最初だけは別。 誰も踏み混んでいない真っ白な雪原を往くように。 あれもこれもそれもどれも、どんなに意味がないと思える実験であろうとも、試してみないことには絶対とは言えない。
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