罰ゲームの始まり

5/13
前へ
/101ページ
次へ
緊張感で張り詰めていた教室は 一気に笑い声で広がる。 「江本だってよ~ 指名おめでとう!」 「ヒューヒュー♪」 …このやろー、てめぇらも 不安になってたくせに。 つか、なんで俺!? 顔は普通、成績は上の下、 運動神経は中の上…。 そこまで目立たないが、 悪い性格ではないと思う。 ――と、友達に言われてた。 なのに、何でだ!? 話したことも少なく、 勝手な片思いだったが、 嫌われるような事も してないはず。 ――しばらく 考え悩んでいると、 田原が言ってきた。 「もしかしたら お前の事が好きだから、 指名したのかもしれないぞ?」 「・・・・・え」 その言葉を聞き、 俺は改めて考え直す。 その可能性も、もちろんある。 だけど俺の知っている笹峰さんは素直で、少し天然で、前向きな性格。 嘘をつくような子ではない。 だったらやっぱり俺が… 『絶対付き合いたくない男子』  
/101ページ

最初のコメントを投稿しよう!

623人が本棚に入れています
本棚に追加