623人が本棚に入れています
本棚に追加
――キーンコーンカンコーン…
そのチャイムと共に午前授業が終わり、昼休み。
…笹峰さんと食べるんだよな。
今から緊張してる。
何で俺を選んだのか
聞きたいけど…
怖いから聞けない臆病者だ。
こんなんで大丈夫だろうか…
「あの、…江本君。」
「あ、笹峰さん。
ルールだから仕方ないよな、
一緒に食べよう。」
彼女は小さく頷いた。
嫌なんだよな、彼女は。
…そう思うと
話しなんてできない。
「・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・」
お互い弁当だけに目をおき、
もくもくと食べる。
俺は良いけど、
これじゃ彼女は美味しく弁当を
食べられないじゃないか。
だけど、俺が話しかけたら
もっと嫌になるかもしれない。
どうすることも出来なかった。
最初のコメントを投稿しよう!