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――ピピピッ、ピピピッ――
大して広くない俺の部屋は目覚まし時計の音で支配された。
「ん……、いやだ…」
――ピピピッ、ピピピッ――
………。
わかってるさ、喋ったって止まらないくらい。
仕方がないから目覚まし時計に手を伸ばす。
細やかな抵抗として布団に潜り込んだままだが。
「…………?」
………あれ?ない?
おかしい。いつもはここにあるのに。
そこであることを思い出す。
そうだ…、テーブルの上に置いたんだった。
誰だよ。テーブルの上に目覚まし置いておけば、止めるために自動的に起きられるって考えたの。
――ピピピッ、ピピピッ――
未だに目覚ましは鳴っている。しかし、
「出る気しない」
俺がこんな調子である。
まぁあれだ。二度寝すれば音も気にならないだろう。
そうと決まれば早速。
――ピピピッ、ピピピッ――
早速……。
――ピピピッ、ピピピッ、ピピピッ――
さっs
――ピピピピピピピピピピピピピピピピピピ!!!――
「寝れないだろうが!!」
ついにキレた。
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