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時間とは早いもので潜入調査を始めてから
一ヶ月が経とうとしている
十番隊は毎日が楽しくて
本当の笑顔で溢れていた
『日番谷隊長、書類できました』
『あぁ、そこにおいててくれ…って
なんでお前が松本の席に座ってんだよ』
『…代理ですかね?』
『俺に聞くな』
苦笑いを零す私とは対照的に
日番谷隊長はため息を一つ
『書類届けにきました…って
何で白がそこにいんだよ』
執務室に入って来たのは恋次
恋次まで日番谷隊長と同じこと言っている
『代理です、多分』
日番谷隊長に返した言葉と
似たような言葉を恋次に返して
書類を恋次から受け取った
見慣れた日常、慣れた日々
笑い合う私の姿は偽り
それだけが嘘で固められたことだった
『何だよ代理って?』
『松本副隊長に言って下さいよ。
俺だって
「ヤな予感がしたから変わって」
って言われただけなんですから』
クスクスと笑う恋次を見て
私は困ったように笑った
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