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『日番谷隊長、書類ください』
『日番谷隊長、手伝うことないっスか?』
かぶる声に日番谷隊長は
驚いた表情をして私と恋次を交互に見た
少しの沈黙が執務室に漂う
それを破ったのは紛れもなく、
あの人だった
『あるわよ~。
白はこっちで恋次はこれね!!』
ほかでもない乱菊さんだ
『ま~つ~も~とぉぉおお!!
今まで何処にいた!!』
『いやですねぇ。
居ましたよ、そこに』
そう言って指差したのはソファーの下
ちょうど此方から見るのに
死角になっているところだ
隠れていたらまだしも、
乱菊さんが恋次と私に渡したものは
大量の書類
日番谷隊長が怒るのも当然だ
先ほどの瀬山の件で
怒りやすくなっているのも
理由の一つだろう
『阿散井は用事があるんじゃないのか?
それは松本の書類なんだから、
松本にさせとけ。白もだ』
はぁ、とため息を一つ零した後
ふと恋次の先ほどの言葉を
思い出したのか、日番谷隊長はそう言った
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