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ライアーラ領、スパイシーロード脇にある森の中にリビティナの姿があった……。
彼女は、森の中で弓の鍛錬を行なっているのだ。
木々に仕掛けたリビティナを襲う複数の丸太を避けながら、あらかじめ用意した木でできたの標的を射抜く鍛錬を行なっている。
たが、彼女を襲う丸太は四方八方から飛んで来て、それを避けるの精一杯で弓を構える暇がない。
休日にも関わらず鍛錬するのは、彼女の日課であるが今回はあまりにも無謀な鍛錬に思える。
きっとガルダンディ要塞で、自分の無力差を痛感した事があり、必死になっているのだろう……。
「精がでるな!」
その森にセイラ王女がやってきた。
「あ…セイラ王女!お呼びだてして申し訳ありません」
頭を下げるリビティナ。
「そう硬くならなくても良い……私も今はそなたら仲間だ」
笑みを浮かべる。
「はっ!ですが自分はいつもこんな感じでございます」
「そうか……して何の用だ?」
セイラの目つきは真剣なものに変わる……リビティナの真剣差は彼女にも伝わっていたからだ。
「これからの戦いは、カラミア軍の本体が動くと思います」
「そうなるな……私が加わったから尚更だな」
「そこでカラミア軍の主力であるのバードについて教えて頂きたいのです。
「バードについてか……では聞くがバードの弱点はわかるか?」
「はい!的が大きい事ですか?」
「そうだ!鳥と人間の両方を狙えるという事だ!!……だがその弱点を最小までおさえたバードもいる」
「それは?」
「本来バードは、軍に入ってから大鳥が支給されバードとなる……」
「……支給されてから……」
いつの間にかメモ書きを行うリビティナ。
「だが、それではバード本来の力は発揮できない」
「そうなんですか?」
「ああ……大鳥と共に戦うには、鍛錬の期間が短いのだ」
「……となると本来の力を発揮したバードとは小さい事から鍛錬した者ですか?」
「正確に言うと少し違う……小さい頃から心を通わせた者だ」
「心を……ですか」
「バードに取って一番大切なのは信頼なのだ」
「なるほど……では心を通わせたバードは、今までの非ではないと?」
「そう……だが案ずるな!そんなバードは数少ない……我が白騎士団にもミオを除き皆無だった」
こうして彼女は、セイラの指導のもと、バードについて学びバード戦において、なくてはならない存在になっていくのだった……。
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