40人が本棚に入れています
本棚に追加
ライアーラ城の会議室ではギュスターヴとジャイロの姿があった……。
二人はテーブルを挟み向かい合って座っている。
この部屋は前にリビティナと作戦について話し合っていた部屋だ。
だが、今回はリビティナが座ってた位置にジャイロが座っていた。
「次の進路はダレスだな」
とギュスターヴ。
「はい……ですがその前にライアーラとの国境にある砦を攻略しなくてはなりませんね」
とジャイロ。
「おそらくバルマーラは戦力をダレスに集中すると考えられる……よってさほど苦戦は強いれないだろう」
「だが油断はできません」
「そうだな……だがそれより気がかりなのはアイル殿だ」
「アイル様が何か?」
「この前のような事がなければ良いのだが……まあ結果的にセイラ殿が自軍に加わったが……」
「それはたぶん大丈夫でしょう。アイル様は、本来の目的を忘れ、そのような行動に出たのではありませんから」
「うむ……それなら良いが」
この後も詳しい戦略等の話し合いが行われた……。
……………
ライアーラ城中庭にある木の枝の上に寝そべっている者がいた……イスカだ。
「おい!そんなとこで何してんだ?」
と下から声がする。下を見るとサラがいた。
「っせーな!昼寝だよ昼寝!!てめぇこそ何やってんだ?」
相変わらず口が悪いイスカである。
「それは悪い事をしたな。私は見回りしている」
「見回り?ご苦労なこったー!」
と言うとイスカは起き上がり、下に飛び降りてきた。
「昼寝は良いのか?」
「もう寝れねぇよ!!ったくじゃましやがって」
「それはすまない」
とサラは軽く頭を下げる。
「もう良いよ!それより、てめぇよく氷系魔法を扱えるよな!」
「お主こそよく炎系を扱えるな」
そうイスカの得意系統は炎だ。
「どう考えたって炎のが簡単だろーが!!」
これはまた自己チューな発言が炸裂。
「お主にとってはな」
だが彼女は、軽くあしらった。
「やっぱ魔法ってのは性格が左右されんだな」
確かにそうかもしれない。サラはクール、イスカは熱い。
「お主は熱苦しいもんな」
苦しいは余計だと思える発言だ。
「んだとぉ!てめぇこそ冷た過ぎじゃねぇか!!」
図星をつかれますます口が悪くなった。
「よく言われる」
またまた軽くあしらわれる。
「ちっ!やってられっか!!」
彼はサラに背を向け去っていった。
やはり対象的な二人だけに合わないようだ……。
最初のコメントを投稿しよう!