序章  雪月牙

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私はとある村で、平穏に暮らしていた。あの日が来るまでは……。 私の村は特に国に属しているわけではなく、そのお陰で戦争とは無縁な村。 しかし、何かあった時に保証とかなく、その為村が山賊や海賊に襲われると無力で仕方なかった。 それでも活気ある村人達がいて、幼なじみの男の子がいるこの村が大好きだ 他の国は戦争で滅んだ等、よく耳にしたが自分達には関係無いと他人事のように思っているが、いつこの平和が終わる事になるか怖くてならないのも事実。 ある冬の事である、一面は銀世界。空には美しい光を放つ満月が浮かぶ。 これを眺める度に平和を実感でき、いつまでも続く平和を願わずにいられない。 だが、この美しい銀世界に牙が向けられドス黒い赤き世界にその姿を変えた……。 海賊が村を襲ってきたのだ。普段は村の食料を奪うだけなのに今回は違った。 村人達が次々に殺されていく……これはあきらかに略奪だ。
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