恋乱・霧隠才蔵1【短編】

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「才蔵様、顔が赤いですよ?」 「そっそんなことはない!!」 からかうような***の言葉に声を荒げてしまった。 俺はしまった…と思い、顔を***から反らせる。 「すまない…。」 「気にしないでください。 才蔵様が不器用なのはよく知ってます。 それでも優しいから……。」 「***…。」 ***は本当に凄い女だ。 冷たく接していた俺に怖がりもせず、何度も何度も話しかけてきた。 忍になるために感情を殺していた。 そんな俺の人間らしい感情を***に引き出された気がする。 「***が大切だ…これだけはハッキリ言える。 だから………。」 自分の顔が熱くなるのが分かる。 こんな俺は忍として失格だろう。 だが、今は***が一番だ…誰になんと言われようがコイツだけは守り通す。 「才蔵様…私、才蔵様が好きです。 だから、ずっと一緒にいたいです!」 ***の言葉に自然と俺の顔が緩む。 ***の言葉にふとあることを思い出す。
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