†悪の囁き†

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「カイ・ホーク、席に着きなさい」 カイは何も言わずに席に着く。 フランは納得はしてないものの、学園長にああ言われては何も言うことはできない。 「授業をはじめます」 フランは眼鏡を人差し指で上げながら、通常通り授業を行った。 1日の授業も終わり、帰りの支度をする生徒達に、フランが言う。 「今日はあなた達に課題を出します」 課題という言葉に、教室がざわつく。 「課題ぐらいでざわつきませんよ! 課題というのは、先日の授業参観で何か気づいた、感じた事はないかということです。 そしてそれを、今から配る紙に書いて明日提出して下さい」 そう言うとフランは、まっさらな紙を一人一枚ずつ配った。 「振り返ることは、自分の事を見つめ返し、反省することができます。なので、何か必ず書いて提出するように!」 そう言い残し、フランは教室を出て行った。
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