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「どこに行ってたの?」
寮の部屋に戻ったカイにエンが尋ねた。
「別に」
カイは素っ気なく返すとエンは冷たいな~といいながらカイに飴を手渡した。
「ウィンに貰ったんだ~」
カイは飴を袋から取り出すと口の中に放り込んだ。
口の中にほんのり甘いいちご味が広がる。
「カイって飴食べるんだ!」
エンはどうせいらないと言われると思いながら飴を渡したが、あっさりとそれを口に入れたカイに驚いている。
「久しぶりに食べたが、飴ぐらい食べる」
カイは眉間に皺を寄せながらも口の中の飴を転がした。
俺が監視されることになるとはな…
カイはベッドに腰を下ろしながら思案した。
「あ!課題!!」
エンが突然大きな声を上げ、カイの方に近づいてきた。
「課題どうする!?」
「答えはそれぞれだ。自分で書け」
カイは鞄から自分の紙を出すと、さらさらと何かを書いた。
「え!早いって!!
ねぇ、何書いたか見せてよ!!」
半ば強引に奪い取られるかのようにしてカイの紙はエンの手へと渡った。
「ええっと~、気づいたこと。
反応が遅かった。ってこれだけ??」
エンは驚き、そして何か納得したように頷いて、自分の紙に書き出した。
「一言でよかったんだ~。僕はね、全体的にまだ鍛錬が必要だ。って書いたよ!」
逆に何をそんなに悩んでいたのかわからないカイは適当に頷き、食堂へと向かった。
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