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道に迷った時は動いてはいけない。
誰かが助けに来るまで待つべし。
なんて、一体誰が言い出したのかは知らないが、今はそれを実行するべきではない。
「……」
こんなにも大きな屋敷内でそんな事をしていたら餓死しかねないな。
そう思うと自然と足は前に進む。
リクはちょっとした好奇心で探検し始めた事を悔いた。
どの廊下を歩いていても、どの部屋を覗いてみても、そこは無人無音。
自分の歩く音しか聞こえない。
「シキ……」
心細くなって試しに呼んでみても彼が都合よく出てくる筈もなく、ただ虚しさが増しただけだった。
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