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足だけじゃない、体全体がまるで縫い付けられたように動かない。
心の中で焦っている内に、とうとう女性はリクのすぐ前まで来た。
そして手を伸ばして、とんっとリクの額を軽く押した。
突如襲った脱力感。
体が崩れ落ちるのがわかった。
ビュオッと耳に空気が流れる音が届く。
もうすぐ地面だ。
そう思った時、その直前で女性に支えられる。
触れられた部分から、ドレスが凍りついた。
それに気付かぬうちにゆっくり地面に下ろされる。
ありがとう、と言おうとしたが口も動かない。
「ごめんなさい」
悲しいのか、辛いのか、震えたその声を聞いて悟った。
体がいうことがきかないのは、彼女のせいだと。
何故。
そう聞く事も出来ないまま、リクの意識は途絶えた。
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