氷女

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嬉しい。 気分がいい。 これからはずっと一緒だ。 もう一人じゃない。 気付いた時には殺し屋を辞めていた。 しかし当然ただで辞められるわけもなく、追手が次から次へとやってきた。 もう駄目かもしれない。 そう思う度に彼は励ましてくれた。 だから今まで生きてこられた。 それなのに。 私の隣にいつもの彼が居ない。 彼の心は奪われた。 あの忌々しい、棘を纏う女に。
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