◆出会い

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「君さあ、変わっているよね。シキじゃなくても扱いに困っちゃうよ」 「変人」 扉が閉まると同時にリクの隣に座ったアゼルに、びしりと指をさす。 「失礼だなぁ。ただの吸血鬼じゃん。安心、安全をモットーにしているんだよ?ほぼ無害だよ」 「それは嘘。怖い」 「怖いの?全然表情変わらないから分からなかったよ」 俺ビックリしちゃった、と頭をぐしゃぐしゃとなでてくる。 そして「怖くない、怖くない」と暗示をかけるように言い始めた。 小さな子供ではないのに。 リクは頬をふくらました。 「やだ」 「我儘なお姫様だなぁ」 「生贄」 「いいじゃないか姫で。この部屋に居ていいのは君だけなんだからさ」 言い終わると同時に、ちゅ、と額にキスしたアゼルを全力で引きはがす。 変人は訂正しなければ。 こいつは変態だ。
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