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「よく分かったね、かごめちゃん」
続いて戦闘服の珊瑚が、空から降りてくる。
「だって犬夜叉が来たがらないから、これは何かあると思って」
その言葉に、りんは周囲を見回した。
(あれ?そういえば、犬夜叉さまがいない…)
いつもかごめ様の近くにある、赤い衣が見えない。
「ねえりん。また背が伸びたんじゃない?」
「そうですか?」
きょとんと珊瑚を見上げると、大きな手に頭を撫でられた。
「ええ。ちゃんと成長してますよ」
墨染めの衣が視界に入る。
「ところでりん。今日もお留守番なのですね?」
「うん。だから邪見さまと待ってるの」
行き先は知らないが、絶対に帰ってきてくれる。自分に出来るのは、帰りを待つことだけだ。
「帰って来るまでの間、たまには我々と過ごしませんか?」
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