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「あっ! 徹也だ。おぉーい!!」
「……この寒いなかで何やってんのお前?」
「?? 見ての通り、だけど」
そんなこんなで歩くこと十分、誰が建てたか分からないが妙に設備の整っている私立公園に、通称『アツいヲトコ』で有名な坊主頭は居た。
どれくらい妙かというと、公園内にシャワールームと仮眠処、その他諸々があるくらいだ。
しかも敷地は某国際ドームに匹敵するくらい広い……うん、とにかく広い。
「遊具より生活関係の設備が多いところは不思議だよなー」
「……勝手に人の心を読むんじゃない。そりゃショッピングモール顔負けの店ぞろいではあるけど」
「ところで何しにきたのさ?」
こ、この野郎、いつもながら清々しいほどのマイペースぶり。
まあ、そのせいで話は繋げづらいけど、別に嫌って訳じゃない。
こんな他愛もないやり取りが案外楽しい俺も俺、ってところか。
「散歩の途中に寄っただけだよ。ていうか今日も名には恥じない熱さっぷりだな」
「ん? どういう意味さ?」
「……あー、なんでもない。聞き流してくれ」
「?? まぁいいけど」
あぶないあぶない、こいつが熱男と呼ばれているのはある意味秘密……っても本人が気づいてないだけのようだが。
スポーツしてるときの熱男は、ホントに熱い。普段もそれなりに熱いヤツだけど、運動が絡むともう激アツだ。
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