【ことの始まり】

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そして一時間くらいが過ぎた。 どうしてその場面を飛ばしたのかと問われれば、特に面白味もない熱い時間だったから、と答えるしかない。 個人的には悪くない闘い(?)だったけど、瞳に炎を燃やして全力投球する熱男なんかを詳しく描写しても楽しくはないでしょ。 そういえば、ボタンで炎目が出たらハラハラするけど、ハート目なら歓喜するよね。 うん、分かる人には分かる。 もっとも、もし熱男にハート目で迫られたら、俺は地球がこのままのスピードで回らなくてもアポロ百号に乗って逃げてやるけどな。 「そんじゃーな。新学期にまた会おう」 「……なんか言外にあと二週間は顔も見たくない、って言われてる気がするのは気のせいかな」 「え!? ちゃんとそう言ったつもりだったけど?」 「ひ、酷いよ……そんなの鬼畜の所業じゃんかあぁ!」 さすがにガチでそんなことは思っちゃいないが、こいつはこんな感じにからかうと面白いからあとは放置。 奴も奴でそれを承知してるから気にする必要もないので気楽なもんだ。 ……まぁ、全部が全部冗談とは言い切れないが。 そして俺はなんか知らないけど喜んでるチビちゃんの頭を衝動的に撫でてから、愕然とする熱男を尻目に公園を後にした。 ……にしても、この公園の、名前、が、さぁ 毎度毎度突っ込まずにいられないんだが、もう少し(あるいは大幅に)考えてから付ける余地はなかったのだろうか……。 とりあえず命名した奴と容認したやつ、全国の厨二に謝っとけ!
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