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ここまで整理整頓された顔は、見たことがない。
どのパーツも派手すぎず、だけど決して地味でなく。
残念な所が一つも見当たらないそのお顔を、女子高生風に例えるなら、水●ヒロと小●旬を足して2で割った感じ。
そんな、和風なのか洋風なのか曖昧だけどとにかくイケてるメンズでいらっしゃる眼前のお方は、ニッコリして
「ようこそ、上下下宿へ」
と、おっしゃった。
「その辺に荷物は置いてて」
と言われた通り、ドア付近の廊下にポイ、と荷物を置き捨ててリビングの中に。
『ようこそ』、ってことはこのお方は下宿の方で、ってことはこれから一緒に生活する、ということで・・・なんて悶々としてたらいつの間にかスゴく良い香りが。
顔を上げると、テーブルの上には高そうなカップに淹れられた紅茶と、苺のロールケーキ。
「勝手に紅茶にしたけど飲める?あ、甘いものも平気だった?」
「ど、どっちも大好きです」
何から何までお洒落でキマってて、なのに全然嫌味じゃないなんて。
マンガに出てくる王子様キャラって、現実に居たらこんな感じだろーなー、とか思いながら紅茶をすすった。
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