2.消しゴムと手

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  「よいしょ、っと……」  百合の白くて綺麗な脚が視界に入る。  ……耐えろ俺!  首に体重がかかり、温かい感触が伝わってくる。  ……頑張れ俺! 「良いよ~! 立って~!」  百合のその言葉で俺はゆっくり立ち上がる。 「えいっ、もう……ちょっと……」  百合が前屈みになり、首により体重がかけられる。  そろそろ……ヤバイ…… 「やった! 取れた……うわっ!」  バランスを崩した百合は、落ちないように脚を強く締めた。  それによって俺の頬に圧力が…… 「ああぁぁぁあ!!」  俺は何故か叫びながら倒れた。高校生には刺激が強すぎたらしい。 「いったたた……駿、大丈夫? ケガしてない?」 「ケガはしてないけど大丈夫じゃない……」  首から上が熱い。妙な感触が残っている。  そして……周りの視線が痛い。学校の前だから帰宅する生徒のほとんど全員が俺達に気付く訳だし。あぁ何か今更凄い恥ずかしい。 「駿、立てる?」  百合がそう言って俺の手を取った。百合は全く気にしてないみたいだ、俺なんてもう体の感覚がわからないぐらい恥ずかしいのに。  でも、それでも百合の手は温かく感じた。  
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