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「あ、いらっしゃいませ~!」
しばらくした後にようやく客……もとい、お客様が来た。
恋華さんが素早くレジに行くと、何やら客と話してる……
「オーダー入りま~す! 駿っ、1番2つ!」
「わかりました」
1番ってのは1人前の寿司。8貫入ってる奴だったな。
っと、青い容器か……
俺は容器を出して寿司を入れていった。
「駿頑張れ~! 実はそこはエビじゃなくてタコだよ~!」
「あ、すいません!」
レジの前から顔を出して言う恋華さんに謝りネタを変える。まだあんまり覚わってないな……
……よし、これで完せ……
「ガリ入ってないよ~!」
レジから再び顔を出した恋華さん。俺この仕事向いてないかな……
「お待たせしました~! ありがとうございま~す!」
寿司を客に渡して恋華さんがレジから戻ってくる。
「まぁ最初は誰だってミスはあるよ! 私だってワサビ入りと抜き間違えてすっごい怒られた事あるし!」
恋華さんはそう言って俺を励ましてくれた。この人……一緒に働いて改めて思った。めちゃめちゃ良い人だ!
「そうだ! そういえば生徒会の事聞きたいって言ってたよね? 入りたいの?」
「いや、まだ正直迷ってるんですけど、友達に入りたいって人がいまして」
「へぇ~。何て子?」
「小山百合って人です」
「あぁ~……知らないなぁ。北見凉也なら知ってるよ?」
知ってるような反応しないでくださいよ……って言うかそれ誰ですか? 1文字たりとも合ってないんですけど。あとたぶん性別も違ってる。
この人と働いてもう1つわかった事。何というか、百合に似てる所が色々ある。よくわからない発言とか、優しい所も。
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