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「お疲れ様です」
「お疲れ様~! またね~!」
閉店後、俺は早めに着替えを済ませて寿司屋を出た。
何か……俺の家が大変な事になってる気がするからだ。
「……電気ついてるし」
そして何やら人の気配が。
確実に……いる。
ガチャ。
抵抗無く開くドア。
「ただいま~」
返事が無い。ただのしかばねのようだ。
じゃなくて……誰もいないのか?
というかさ、今ふと思ったけど人の死体を見て「ただのしかばね」で済ませられる主人公のメンタルって素晴らしいよね?
「ニャォ……」
電気がついている居間の近くに行くと、クロの元気の無い鳴き声が聞こえてきた。
居間の入口の少し後ろで立ち止まる。
確信した。この壁の向こうにいる。そして俺を驚かそうとしてる。
さて、どうする俺?
①逆に驚かす
②華麗にスルー
③驚いとく
④襲ってみる
⑤居間に入らない
……4択ですね。
さて、どうしようか。1番面白そうな反応が見れるのは……
よ……⑤かな。
「さて、部屋行って寝るか」
「ぇ……」
俺はわざとらしくそう呟いて、通常の3倍(体感)の速さで居間を通り過ぎた。何か聞こえた気がするけど、空耳と言うことにしておく。
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