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ゴールデンウィークが明けた最初の日、その日最後の授業にあった復習テストを適当に終わらせ、俺達は生徒会に向かった。
生徒会室は職員棟の1階にある。近くには校長室やら指導室やら……何か居辛い雰囲気だ。
「なぁ、そういえば生徒会って何人いるんだ?」
「え? わかんない」
「役職が会長、副会長、書記、会計、庶務の5つだから5人だと思う」
大輝は何で知ってるんだよ……
話している内に生徒会室の前にたどり着いた。
《あ~! それ私のハイチュウ!》
《るっせぇなぁ……》
扉越しにそんな会話が聞こえてくる。
「なぁ、場所間違えてないよな?」
「あぁ、間違えてない……はずだ」
大輝がそう答えた。ここは生徒会室で中にいるのは生徒会の役員だよな?
まぁ1人は既に知ってる人の声だけど……
ガラガラッ
俺達が扉の前で立ち尽くしていると、突然その扉が開いた。
「あ、君が会長の言ってた駿君?」
「あぁ、はい。あなたは?」
「生徒会庶務、2年の浅倉秀輔(アサクラ シュウスケ)。よろしくね」
秀輔さんはそう言って握手を求めてきた。優しい感じでしっかりした人だ。
「あっ! 駿おはよ! 入って入って!」
ひとまず今が午後4時なのは置いておこう。
恋華さんにそう促された俺達は生徒会室の中へ入った。
そこには秀輔さんと恋華さんの他に2人の役員がいた。
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