1人が本棚に入れています
本棚に追加
やや小柄で細身な身体を象牙色の法衣で包み、同じ色のハットからは腰まで届きそうな真直ぐな黒髪が覗いている。
気の強さをそのまま形にしたような大きな目でレニを見つめながら、薄い唇には皮肉な微笑みをたたえている。
「ここは最前線ですからな。当然なことですよ、三ツ星どの」
言い返しながら彼女の首に黄色いスカーフが巻かれているのに気付いてレニは、彼女の名誉のために訂正した。
「もう四ツ星だったな、サニア」
そう言われた少女―サニア・レディニアは、誇らしさと照れクサさを等分した表情で頷いた。
最初のコメントを投稿しよう!