今日から冒険だぁあ!

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 ごく普通な少年が道を歩いている。  彼は今日から念願の冒険者!  その名を“ヤミィ”と言う。  これはヤバいと思った。  村を出て十歩も経たぬ内に、何というか……剣を発見?  いや、剣が落ちているではないか!  明らかにおかしい!しかも、なんか黒いオーラと柄には長髪(金髪)が……。 「どうする俺?」  俺の御脳様はこう判断した。 「きっとアレは美女の落とし物だ~、拾って恩を売っておけ」  ふむ、我ながら的確な判断だ。  ということで、剣を拾うか~。金だって無限じゃない~節制節制。  ヤミィは剣を拾――――!! 「ぐばぁはあ!」  剣を握った瞬間、ヤミィは湯水の如く吐血する。  しかも、明らかに危険な量を! 「げふっ!何て事だ……この剣‥ゲホゲホ!所有者に、ブフゥ、一定の情報と呪いを!エホンエホン!」  今ヤミィの思考に“取り扱い説明書”が乱入して来たのだ。 「私、剣の精。貴方に拾われに来たの~」 「私、剣の精。今月の所有者は虚弱体質になるの~」 「私、剣の精。実は呪い精なの~」  ぶっちゃけ最後の情報は必要ない!  握った瞬間に理解したからな!
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