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「悪いが変な宗教勧誘ならお断りだぜ、俺は信仰心が薄――」
「違うわよ剣、てか何て言う格好よ」
「ん?絆か」
話し相手、最崎 剣がこちらに歩いて来る。
お風呂上がりなのかなんなのか。上半身裸にジーパン、頭をタオルで拭きながら。
なんでこっちで着替えるのよ……ちょっと気まずいじゃない。
「風呂上がりだ。今帰って来たばかりでな」
「ふ~ん」
「本当、昼飯なら俺も誘ってくれやな、成美とどうせ行ったんだろ」
「へ?何で判ったの?」
いつものワイシャツ、ソファーに掛けられてたいつものジャケットを着ていつもの皮肉っぽくそんな事を言われた。
「口元に米粒付いてんぞ」
「嘘っ!?」
思わず口元を覆ってしまった。
確かにお昼は成美とパスタを――あれ?
「私、お昼パスタだよ」
「ふ~ん、まぁ行った事は確かなんだな、反応から察するに」
どうやら私はこの男に鎌をかけられたらしい……。
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