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ところ変わって此処は豪華な屋敷
数多くある部屋の中で一際豪華な部屋でくつろいでいる一人の美少女
華やかないでたちとは裏腹に何処か退屈を持て余していた
「はぁ、今年から葵ちゃんともお別れか…」
どうしても超えられない壁
身分、生活、すすむ道
ただ高校が違う……
それだけで私の春はあっけなく終わりを告げる
また寂しい冬の訪れに身を縮めて耐えるしか無いのだろうか?
そう思った私は訪れるであろう冬に備えるようにシーツをかぶって春の暖かさを……
♪~♪~♪~
突然携帯のメロディが鳴る
私は携帯のディスプレイをシーツの隙間から覗き
「葵ちゃん?!」
私は慌てて通話ボタンを押した
『もしもし? 香織ちゃん?』
「葵ちゃん?! やっと私と結婚する気になったの?!」
『あ、いや…違うけど……』
なんだ……じゃあなんだろ……
葵ちゃんがわざわざ私に言うことって?
『僕も 聖マリア学園に行くことになったんだよ~♪』
「え!? じゃあ私にもまだ可能性があるってこと………
良かったね! 私も嬉しいよ」
『えへへ 香織ちゃんが行くってわかったから決めたんだ~♪』
ズキューン!!!
まままま、まさかやはり葵は私を……
先ほどの言葉のせいで私はその後の会話をどうしたのか覚えていない
お母様……私の春はまだまだこれからのようです…
香織は頑張ります!
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