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「お花屋さんは、どちらから?」
平井さんはさりげなく お花屋さんに話し掛けた。
「僕ですか?僕は市内です。親が花屋で‥そのまま継いだっていうか、他にもいろんな事やってますよ‥。」
「まぁ、お若く見えるのに社長さんですの?」
「兄妹でやってるんで、一応長男の僕が‥まぁ社長って言ってもこうやって走り回らなきゃやってけないんですけど。」
そう言いながらも お花屋さんは楽しそうに笑った。
「あ‥名刺置いて行きます。お花の事でなら相談に乗れますから。」
「ありがとうございます。もしもの時は宜しくお願いしますね。‥莉子ちゃん、はいこれ。大切に仕舞っておいてね。」
平井さんは彼の名刺を私の手に握らせ軽くウィンクすると、また探偵のようにあれこれと聞き出していた。
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