淡い気持ち

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「莉子ちゃんも結婚する時は、よぉーく相手の事をどうゆう人間か見極めてからにしなさいね。私のようにこの歳で一人になっちゃうなんて悲しすぎるわよ‥」 「平井さんだってまだまだ若いですよ。再婚とか考えないんですか?」 私はお花屋さんが飲んだコーヒーカップとソーサーを片付けながら、いつも思っていた事を聞いてみた。 「再婚ねぇ‥また一から新しい人と夫婦として二人の関係を築き上げるのかって考えると‥正直、面倒臭いわね。自由になれてせいせいしてる部分もあるし。再婚があるとすれば相手次第じゃない?」 「そうなんですか?私、結婚っていい事ばっかりだと思ってます。好きな人といつも一緒だし‥じゃあね、また明日‥なんてさよならしなくて済むし‥。大好きな人の子供だって産めるし。」 私は思わずお花屋さんとの家庭を想像して それだけで幸せで胸がいっぱいになっていた。
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