第1章

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そのころ洋館の中では数人の男女が、一つのテーブルを囲むようにして座り話をしていた。 「早く帰ってこないかしら……。捺[ナツ]もそう思うでしょ?」 そう赤い髪をした女は捺という黒髪の女の方を見て言うと、黒髪の女はため息を一つ吐いてこう答えた。 「まあね。……やっぱり主が居ないと詰まらないし。でも、さっき皐[サツキ]が部屋を出たからそろそろ帰ってくるんじゃないかな?」 「本当に皐は主の事が大好きだよな。」 「そういう俺達も、皐に負けないくらい主が大好きだけどね。」 そう言って捺達の話に入ってきたのは、茶色い髪の男と銀色の髪の男だった。
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