prorogue

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… …… 博物館全体が突然の霹靂にどよめいている。 間も無く、灯りが復旧した。 予備電源が作動した様だ。 「あぁっサファイアが!」 館長の断末魔にも似た叫びが部屋にこだました。 ガラスケースの中には既にサファイアは無く、その場所に青い紙切れが置いてある。 それには "宝石は頂いた 我々は屋上だ" のメッセージ。 そしてケースの両脇に、綺麗に警備服が一つずつ脱ぎ捨てられていた。 「奴らめ…。」 「警部これは一体どういう…!」 「とにかく屋上だ屋上へ急げ!」 部屋を飛び出て、だだっ広い展示場をきょとんとした警備員を尻目に走り抜け、非常階段を二段飛ばしで駆け上がり屋上のドアを蹴り開けた。 _
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