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確かに肥料にしている分の野菜屑もある。
だが、それは日常的に出た野菜屑だけでも十分に足りている。
残りは何に使っているのかと言われれば、大したことではない。
──人里から離れた山林
「出てきなよ、攻撃はしないから」
ただ一言呟く。
直ぐにその言葉を待っていたかのように、周囲に複数の影が浮かび上がる。
獣のようなモノ、鳥のようなモノ、はたまた形容しがたい姿をしたモノ、人の姿をしたモノと様々であるが、数は周囲一帯が埋まるくらいのものであった。
「……こんばんは、インドラ」
「はい、こんばんは。元気にしていましたか?」
中から一歩前に出てきた人の姿をした妖怪と声を交わす。
見た目は小さい女の子のようだが、これでも立派な妖怪である。
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