どこにでもいる普通の

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祖母の体は丈夫だったが祖母は認知症になりはじめ、三年前に老人ホームに入居。 年々悪化し、すでに母以外の人間はわからなくなってしまった。孫の私たちも。 自分の息子でさえも。 私は、冷蔵庫から烏龍茶をとり飲んだ。リビングのソファーに座り、テレビをつけた。適当にチャンネルをかえてボーっとテレビを見た。 コップに注いだ烏龍茶を一気に飲み干し、テレビを消し、ソファーに横になった。 外から近所の小学校のチャイムが聞こえてきた。 そのまま目を閉じた。
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