どこにでもいる普通の

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高校から電車で20分ほど乗れば、自宅の最寄駅。 そこからまた10分ほど歩いたところに私のマンションはある。 ガチャガチャ、ッキイ―。 靴を脱いで上がる。 冷蔵庫でウーロン茶を飲もうとキッチンに向かった。 「あら、卒業式終わったの?ただいまも言わず…ずいぶん早いわね。」 パートに行ってるはずの母がいた。 「うん、今日仕事休みなの?」 「そうよー、明日にシフト代わったの。今ちょうどおばあちゃんのとこ行こうと思って。」 「そう」 「芽衣もたまには来る?高校卒業したよって、顔見せてあげなさいよ。」 「見たって…わかんないじゃん。」 「…冷たいわねー。じゃあ夕方帰るから。」 「行ってらっしゃい。」 「行ってきます。」
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