第一章

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ひしひしと世の中の厳しさというものを考えていると 「ウリウリ~」 ぁぎゅ~…頬を前の席にいる雄太のぐーの手でウリウリされている。 「うりうり~」 今度は、となりにいる和也までもが同じことをしている。 お前ら、まさか暇か!?って、先生気付け!生徒2人俺の顔で遊んでます(泣) 先生に目で訴えたが、残念ながらこちらを見るような動きは一切しない。 2人の猛攻に抵抗するものの、やつらはしぶとい、何度でもやってくる。 ……ん~ー…っ 「やめぇぃっ!」 思わず大きな声を出してしまった。不意にビックリした先生は教卓の前で口を開けたままになっている。 一方加害者二人は 僕は何もしてませんよ?というような表情でポカーンと目をぱちくりしている。 くそ!ハメたな!? 少し膨れっ面をしたものの、2人とも知らんぷりだ。 ようやく先生は口を動かし 「なんだ?寝てたのか白鷺?寝言でも言ってたのか」 「いぇ…実はこの2人が、」 「何もしてません」 きっぱりと雄太と和也。 あはは、はぁ~…(泣) 思わず手で顔を隠すような仕草をした。
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