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「千暁ー、」
意識のどこか遠くから、毎日聞いている母親の声がした。
…あー、眠ぃ…。んだよ、今日は日曜だろ?起こすなよ…。
現実に戻されかけた意識を毛布に包まり直すことで再び夢の中に押し込もうとする。
今起きて家事の手伝いなんかやる気おきねーって…。
おやすみ、と誰に向かってでもなく告げると、俺はゆっくり意識を飛ばした。
「千暁、あんた今日麻理亜ちゃんとデートじゃなかったの?」
が、その一言は強引に俺の意識を引っ張り起こした。
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