さくら咲くころにまた、ね、

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ありきたりな出逢いをした。 もしかしたら、 あれが本当の初恋で、 さいごの恋だったのかな? 桜が綺麗な、あったかい春。 俺は、1人の子とぶつかった。 「いって、すいません。大丈夫ですか」 「いえ、こちらこそっっ。すいません」 セミロングの綺麗な黒髪から、 柔らかい、シャンプーの香りがした。 これはもう、恋に落ちる要素しかない。 いつも、上手く行かない俺だけど、 勇気を出して、連絡先を交換して、 いつかは、俺の彼女に 「あの、もしっ。あれ?いな、い?」 携帯を片手に、間抜けな俺。 「おー、智じゃん。どーしたの?」 「正太。おはよ。」 「遅刻するぞ、速く行こーぜ」 「おう」 さっきの子、だれなんだろ。 すげー可愛かったよな。 「良香、はーやーくっ。」 あの子の友だち?が呼んでた。 りょうか、か。 制服からして、違う学校だった。 もう二度と逢えないかもしれない。 けど、何故か、 桜が咲くころまた逢える気がした。 (いつかこの恋、叶うまで) (俺は君を想いつづけるよ)  fin.
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