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「何の穢れも知らない無垢な子供のような笑顔でそんな酷い事を言わないでくれ。興奮する」
気のせいか、劉華の息が少し荒くなった気がする。顔も少し赤いような……。
「しかし、そうか。まひるは同性婚は嫌か」
「いや、そこじゃないから。もっと根本的な所だから」
「なに、安心しろ。まひるが同性婚を嫌がるのならば━━俺は男を捨てる覚悟がある!」
なにやら勝手に凄い覚悟をしていた。
「そういや学園の授業はどう? 難しい?」
とりあえず、劉華の暴走はいつもの事なので無視して普通に話を切り出す。
「そうだな……普通の高校や学園よりはレベルは高いようだが、問題は無い」
「本当に? ぼくは付いて行くのに精一杯なのに……」
やっぱり、何だかんだで劉華は凄い。
ぼくがこの学園に入る為に猛勉強していた時も、劉華が勉強を見てくれてなかったら果たして合格出来ていたかどうか……。
「勉強なんて物は慣れだ。必要最低限な要点を押さえておけばどうとでもなる」
「普通はそれが出来ないから難しいんだよ……」
「まひるなら出来ると思うけどな。実際、俺が勉強を教えていた時には出来ていただろう」
「あれは劉華の教え方が良かったからだよ」
あの時の劉華は、本当に丁寧に必要な所をだけをしっかり教えてくれたからな。
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