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運命のチャイムがなった。
「本当に、おごるのかラムネ?」
カバンに、教科書類を詰め込みながら、和之が聞いた。
「和之、嬉しくないのか?大好きな宮田瑠璃が一緒にラムネ飲めるんだぞ。」
少し、意地悪く笑いながら優が言った。
「…。俺も、廊下でぶつかろうかな…?」
「お前が、ぶつかったら一大事だよ。」
すかさず、優がそういった。
「ちぇ。しかし、琢磨は運がいいよな。」
羨ましそうに、そういった。
『良くない!!俺は、あの後大変だったんだぞ…。ラムネおごるのか、俺にその権利譲れだの…たくっ、なんなんだよ…。』
そういって、和之を睨んだ。
「でも、良かったんじゃないか?」
『何が?…何が良かったんだよ?』
「鈍感野郎。お前は、彼女に選ばれた…女神がお前に微笑んだんだ。素直に喜べ。ほら、行くぞ?」
ため息混じり、そういって歩き始めた。
『鈍感野郎…?女神が微笑んだ…?待てよ、優!ほら、和之行くぞ!』
「おう!」
和之の肩を叩いて、優の後を追った。
自転車置き場には、まだ宮田瑠璃は居なかった。
俺は、自転車のチェーンを外し始めた。
「…宮田瑠璃、どうしたのかな?」
『さぁな…。そのうち来るよ。』
3人は、自転車にまたがりながら宮田瑠璃を待った。しばらくすると、軽やかな足音が聞こえてきた。
『はぁ、はぁ…。ごめんなさい!遅くなっちゃって!』
「全然、いいんだよ!なぁ?」
和之が、笑顔で俺たちになげかけた。
「あぁ。じゃあ、行くか?」
『だな。ほら、乗って?』
そういって、後ろの方を宮田瑠璃に向けて後ろに目をやった。
『失礼します。』
宮田瑠璃は、少し恥ずかしそうにそういって乗った。
「よっしゃ!行くぞー!」
そういって、3人。いや、4人はラムネ屋に向かって学校後にした。
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