2話

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いつもの帰り道をいつも通りに帰っている。一つだけ違ったのは、後ろに優しい温もりがある事。 前方では、優と和之が横並びになりながら話していた。 「まじ、数学死んだ。なんで、よりによって1時限目なんだよ!1時限目じゃなきゃ良かったのにな。」 「本気で言ってんのか?この世で一番無くなってほしいとか言ってなかったか?…だよな、琢磨!」 『あぁ!和之には数学は無理無理!』 笑いながらそう叫んだ。 和之は横にいる優を足で蹴った。優の自転車が少しバランスを崩したが、優は「危ないだろ!バカッ!」と言いながら和之に反撃をしていた。 後ろから、綺麗な笑い声が聞こえた。 『ばかやってるだろ?』 少し、後ろに視線をやった。 『うんん。素敵だと思う!』 宮田瑠璃の発言に少し驚いた。 『だって、いつもキラキラしてる!』 『キラキラ?』 『そう。キラキラ輝いて見える。まぁ、本人達は気付いてないけど?』 そんなこと考えた事なかった。 がたんっ! 『きゃ!』 いきなり、自転車が跳ねた。ここは田舎だからよくあることだ。 『大丈夫?…危ないから掴まってて?』 前をむいていたから、宮田瑠璃がどんな反応していたかは分からない。けど…。 『…失礼します。』 そういって、遠慮がちにYシャツを摘んだ。
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