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第3話
「な~に?ガク?急に笑い出して?」
「いや、ただの思い出し笑いだよ」
ガクの家に遊びに来た、マリーは、台所でガクの母親の手伝いをしていた。
「本当にマリーちゃんは、よく手伝ってくれて、助かるわ。学も少しは見習いな」
「へいへい、食器を準備するよ」
母親に言われて学も手伝いを始める。
「ガク。【働かざる者食うべからず】だよ」
マリアも学に言い放つ。
「どこで、そんな言葉覚えたんだよ」
「【お母様】から教わったの!」
「あぁ、マリーのお母さんは【日本通】だったな」
「ママじゃなくて、ガクのお母さんからだよ」
「…あれ?この間まで、【おばさん】って、呼んでなかった?」
「家に嫁ぐんなら、今から【お母様】と、呼んでも良いんだよって言われたの」
「…母さん…」
学の冷たい視線に母親は、学から目をそらし、そそくさと、その場を退場した。
「ガク?私、ここに【嫁いじゃ】ダメ?」
上目目線で、マリーがガクの顔を覗き込む。
「…ダメじゃないけど」
「良かった!!」
マリーは、満面の笑顔になり、ガクの唇に自分の唇を重ねた。
今まで、挨拶代わりのキスをした事はあったが、マリーは【恋人】として、【キス】をした。
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