2人が本棚に入れています
本棚に追加
白亜を保険室に連れていき、教室へと向かう。
小さくドアを開き、中の様子を覗く。
教室には生徒だけがいて、担当の先生がいない。
「また遅刻か?勇介。」
不意に後ろから声を掛けてきた男。
この男の名は高倉龍紀
高校で一番の親友。
高校で知り合って以来、すぐに意気投合した。
茶髪でピアスをしているが、そこら辺のチンピラとは違う。
「なんで担当がいないんだ?龍紀」
「そりゃあ、お前がホームルームが終わった後に来たからだよ。」
成る程、そういうことか……。
「また白亜に悪戯されたか?」
「あぁ、おかげで遅刻をするわ、身体中軋むわ。白亜は怪我しておんぶをさせられるわ……。」
すると、龍紀はいきなり何かを思い出すようにあっ、と声を漏らす。
「そういや勇介。お前、バーチャルランド知ってるか?」
最初のコメントを投稿しよう!