New face.Ⅱ

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「でもコインまで狙ったんならここに出入りしているやつかもなぁ」 なんかもういたたまれなくなってテーブルに突っ伏していると、それまで傍観していたソーレが口を挟んでくる。 「あー?けど見ない顔だったぜ」 ソーレの言う通りかもしれないが、ここでの女性はとても珍しい存在だから大体顔は把握している。 けどその誰にも一致しない。 「ま、女なんて化粧ひとつで化けるからなぁ。でどうすんだ、間抜けなヴェルさんよ」 「……悔しいけど諦める。どこの誰かもわかんないじゃやり返しのしようがねえもん」 こいつこの状況を楽しんでいやがるな。 ここまでひどい扱いをされるともう怒りさえ沸いてこない。 なんで掏られた分の金を取り返すべく、仕事を探しに掲示板へ向かおうとした。
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