New face.Ⅱ-another

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しばらくのおっかけっこののち、敵に囲まれれば、あいつは私を置いて敵陣へ突っ込んでいく。 やっぱり馬鹿確定ね。 次々に男を蹴散らしていく様子を見ながら、私はそっと荷台から降りる。 男なんて使ってこそ、が私の持論だけど、こいつにはそうしたくないから。 だから彼の背後を取った男の背に最大出力にしたスタンガンを押し当てる。 「後ろががら空きよ」 背中越しに驚いた顔をしている彼に、私はスタンガンを銃に持ち替えて笑う。 「私も混ぜさせてもらうわ」 そもそもこれは私の仕事ですもの。 で、彼が背を向けたのを見て、私もそちらに背を向け、銃を構えた。
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